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コラム
2024年8月28日

害虫カミキリムシの幼虫・成虫の駆除方法!効果的な対策や危険性について解説!

カミキリムシ 駆除方法

目次

日本国内には800種類以上のカミキリムシが生息し、その多くがサクラやリンゴ、柑橘類などさまざまな樹木に寄生します。寄生された樹木が枯れることもあり、その被害は非常に深刻です。これらの害虫被害を抑えるためには、適切な対策を講じることが欠かせません。

この記事では、カミキリムシの主な種類やその発生メカニズムについて詳しく解説します。また、幼虫および成虫のそれぞれに対して効果的な駆除方法や予防策についても具体的に紹介します。

カミキリムシによる被害を未然に防ぎ、健全な樹木を保つための知識を身につけましょう。

 

カミキリムシの幼虫・成虫の駆除方法

カミキリムシ 駆除

カミキリムシの効果的な駆除方法について、幼虫・成虫に分けて詳しく説明しましょう。

幼虫の駆除方法

幼虫の駆除方法は以下の2つです。

針金で突き刺して殺す

カミキリムシの幼虫は、木々の幹に空けた穴で密かに成長し続けます。この害虫は、木の健康を脅かす存在であり、早急な対策が求められます。

幼虫の駆除における手順は非常に明確でシンプルです。まず、木の幹に見つけた穴に対して、長くて硬い針金を用意します。針金を慎重に穴の中に差し込み、内部に潜む幼虫を刺して駆除します。

農薬を穴に向けて噴射する

園芸用として販売されている農薬の「家庭園芸用スミチオン乳剤」などを使用します。カミキリムシの駆除に効果的であり、薬剤を虫の潜む穴に直接噴射することで、侵入経路からしっかりと幼虫に作用させることが可能です。

薬剤の使用時には、製品の取扱説明書をよく読み、周囲の植物や環境に悪影響を及ぼさないよう注意深く取り扱うことが重要です。

成虫の駆除方法

成虫の駆除方法を2つ解説します。

農薬を散布する

成虫を効果的に駆除するためには、カミキリムシ専用の農薬を継続的に使用することが重要です。5月から11月にかけて、カミキリムシは年に数回発生することがありますので、その時期に合わせて薬剤の散布を行いましょう。

殺虫剤で駆除する

カミキリムシを発見した際は、速やかに対応して駆除することが重要です。特に、木に穴を開けた跡を見つけた場合も、早急に穴の中にいるカミキリムシを取り除かなければなりません

駆除の手段としては、殺虫剤の使用が効果的です。もし、虫が穴の内部に潜んでいる場合は、スプレーや液体の殺虫剤を用いて、確実に内部まで薬剤を浸透させましょう

カミキリムシ被害の対策方法

カミキリムシ 対策

農作物や樹木を健康に保つためには、病害虫の侵入を事前に阻止することが何より重要です。特にカミキリムシからの被害を避けるためには、予防策を講じることが肝要です。

以下に、カミキリムシを寄せ付けないための効果的な予防手段を3つ紹介します。

防虫ネットを使う

カミキリムシの被害を防ぐためには、防虫ネットやトンネルネットが有効です。

プランターでの栽培では防虫ネットを利用し、地面に直接植える場合にはトンネルネットを使っておくことで、成虫が植物に害を及ぼしたり卵を産みつけるのを防ぐことができます。これらの方法を活用して、大事な植物を守りましょう。

こまめに剪定する

カミキリムシは、元気のない木を見つけてそこに産卵します。木を健やかに保つためには、肥料を適切に施したり、日光を十分に受けられるよう剪定するといったケアが求められます

病害虫を招きやすい枯れ枝は早めに取り除くことが重要です。また、木の空洞や穴に幼虫が潜んでいないかを定期的にチェックして、状況を把握することも大切です。

穴がないかチェックする

カミキリムシは樹木の幹に穴を開け、その中に卵を残します。この穴や樹皮に損傷があるかどうかを、地面から50センチメートルほどの高さで観察してみましょう。

さらに、羽化した幼虫は穴を通じて木屑や排泄物を外に押し出します。木の周りに木くず状の排泄物が散らばっていないかも確認してみましょう。

カミキリムシによる被害・危険性とは?

カミキリムシ 被害

カラフルで美しい光沢を持ち、虫愛好家たちに人気のカミキリムシですが、具体的な被害・危険性について詳しく解説します。

カミキリムシによる被害

木材に被害を与える虫の中で、特に有名なのがシロアリですが、それ以外にもナガキクイムシやキクイムシ類、カミキリムシなども建材に影響を与えることで知られています。

特にカミキリムシの幼虫は、加工された木材の内部で長期間にわたって食害を進め、成虫になると穴を開けて出てくることがあります。これが新築の家の中で発見されると問題になります。

また、庭木や果樹、街路樹などに寄生するゴマダラカミキリムシや、さまざまな樹木に集まるゴマフカミキリが、日常的な生活の中で換気やドアの開閉時に家の中に入り込むこともあり、注意が必要です。

ゴマフカミキリの成虫は、黒や暗い灰色の体に黄褐色の小さな斑点が散在し、その模様が木に止まっている時にはカモフラージュとなり、見つけにくいことがあります。この成虫はサクラ、ヌルデ、イチジク、フジ、柑橘類など多様な樹木を好み、幼虫はクリやコナラといったブナ科やウルシ科の植物にも現れるため、これらの植物を育てている方は日頃からのチェックが不可欠です。

様々な種類の樹木を食害する

カミキリムシの成虫は、柑橘類やヤナギ、イチジク、ナシといった果樹、さらにモミジやクリ、シイのような多様な樹木に被害を与えています

特に注目されるのは、国内で拡大を続ける外来種のクビアカツヤカミキリが、サクラやモモ、ウメなどのバラ科の木々に甚大な影響を及ぼしている点です。このため、生産者は農作物の収穫減少に直面し、頭を悩ませているのです。

幹や枝に寄生して食害することで弱らしてしまう

カミキリムシの幼虫は、木の内部を食い荒らし弱らせてしまいます。このような状態になると、台風などで強風が吹いた際には木が簡単に折れてしまうことがあり、重大な被害をもたらすでしょう。

カミキリムシの危険性

その独特な形状と鮮やかな色彩から、カミキリムシはしばしば毒を持つ昆虫と誤解されます。

しかし、実際にはカミキリムシは毒を持たず、人を積極的に攻撃することもありません。ただし、注意が必要な点として、噛む力が強く、中にはその力が約1トンに達する種類もいます。そのため、カミキリムシを扱う際は、安全を心がけて慎重に取り扱いましょう。

カミキリムシ駆除のQ&A

カミキリムシ 駆除

カミキリムシ駆除のQ&Aを3つ紹介します。

カミキリムシの種類は?外来種?

カミキリムシは地球上におよそ37,000種類が生息し、そのうち日本には800種類以上います。

その中でも特に私たちの日常で目にすることが多い種類に焦点を当てて解説しましょう。

キクスイカミキリ

キクスイカミキリは、その名の通りキク科の植物に害を及ぼす昆虫として知られています。

成虫は、キク科の植物の葉や茎を好んで摂食し、成長の過程において幼虫は植物の内部組織を食い荒らします。このため、見た目には異常がなくても植物が急に枯れてしまうのです。

特に4月から6月にかけての時期には注意が必要です。この虫は黒色で細長く、特徴的な赤い点が背中にあるため、識別が可能です。庭や畑で植物の異変に気づいたなら、一度この虫の存在を確認してみると良いでしょう。

ゴマダラカミキリ

日本固有のゴマダラカミキリは、約25ミリから35ミリの体長で、黒を基調とした体に白や黄色の斑点が見られるのが主な特徴です。

ゴマダラカミキリは、幼虫の出現時期が7月から翌年の4月にかけてで、成虫は5月から7月頃にかけて見られます。ゴマダラカミキリは柑橘類に悪影響を与えることで有名な害虫ですが、イチジク、桜、リンゴといった多種多様な樹木も好んで食害します。

ルリカミキリ

ルリカミキリは、その名が示す通り、美しい瑠璃色の体色が特徴です。成虫は小柄で、体長はわずか9~11ミリメートルしかありません。幼虫の段階では、木の幹の内部で木材を食しながら育ちます。

ルリカミキリは春から秋にかけて、特に4月から10月にかけて活発に活動します。この時期には、庭などに植えられるカナメモチやセイヨウカナメ、また果樹であるリンゴやナシ、桃などに多く集まるでしょう。

カミキリムシのエサは?

成虫の多くは、植物の葉や茎、樹皮を主食とし、中には花粉・花びら・樹液を好む種類もいます。

カミキリムシは、クヌギやコナラなどが茂る雑木林や、山で取り出された木材を保管している場所に卵を産み付けます。孵化した幼虫は、これらの木を糧にしながら成長を遂げます

カミキリムシの天敵は?

カミキリムシは多種類のため、特定の天敵を挙げるのは容易ではありません。

しかし、野生の鳥類、特に昆虫を主食とする鳥類は、カミキリムシにとって大きな脅威となっています。キツツキはその中でも特にカミキリムシを好んで食べることが観察されています。

また、カビの一種である糸状菌がカミキリムシに感染しやすいことが判明しており、これが生物農薬として活用され、カミキリムシの駆除に役立てられています。

カミキリムシ駆除のまとめ

カミキリムシ 駆除

木々を蝕むカミキリムシは、一度大量発生するとその被害を抑制することが極めて難しくなります。こうした問題を未然に防ぐためには、定期的な草刈りで環境を整え寄生を予防することや、ネットを利用して侵入を防ぐことが肝要です。

また、発見次第手で捕まえて退治する、専用のスプレーや殺虫剤を利用するといった対策を組み合わせると効果的です。

カミキリムシによる被害は、樹木に限定されるため、一般家庭には関係がないと考えるかもしれません。しかし、サクラやモモ・ウメなど家庭でも人気の高い庭木を好む種類がいますから、日頃から木の状態を観察して対策を行いましょう