ヤスデの駆除と対策方法!ムカデとの違いや大量発生の原因とは?
目次
梅雨の時季にヤスデが大量発生し、「一か所にたくさん集まっていて不気味だ」と感じる方や、「どうすれば一度に駆除できるのか?」と悩んでいる方も少なくないでしょう。
そこで、今すぐ実行できるヤスデの駆除と対策を紹介します。さらに、ヤスデとムカデの違いについても解説しましょう。
ヤスデが大量発生してお困りの方は、ぜひ記事をお読みいただき、役立つ情報を手に入れてください。
ヤスデの被害内容とその生態
まず、ヤスデがなぜ大量発生するのか?その原因を探ったうえで、実際に起こった被害状況について説明しましょう。
ヤスデの大量発生の原因
梅雨のシーズンになると、突如として大量のヤスデが目につくようになります。その理由として考えられる主な要因は、以下の三つです。
秋に孵化した幼虫が梅雨時期に成虫になるため
親ヤスデは8月から10月にかけて産卵を行い、その後、大部分の親ヤスデは寿命を迎えます。
残された卵は10月下旬に孵化し、その時期の幼虫たちは集団で冬を越します。冬を耐え抜いた幼虫は、地中で次第に成長を遂げ、翌年の6月頃には成虫となるのです。
一度に数百個の卵を産むため
ヤスデは一度に150から300個もの卵を産みます。
さらに、庭にいる親ヤスデが一匹だけとは限らず、複数匹が生息している可能性も高いです。それぞれのヤスデが卵を産むことで、幼虫の数は一気に増加します。
雨水で溺れる前に地表に出てくるため
ヤスデは雨の多い季節、土中に水が染み込み始めると危険を感じ、地表へと出てきます。そして、より乾燥した安全な場所を求めて集団で移動します。このとき、ヤスデたちは水たまりを避けるために、壁やブロック塀を登ることもあります。
ヤスデによる被害とは
ヤスデ自体には毒性はないものの、一部の種類はキノンやシアンを含んだ不快なにおいの液を分泌することがあります。
この液は捕食者を避けさせるための防御手段で、皮膚に触れたり目に入ったりすると炎症を引き起こすことがあるため注意しなければなりません。
ヤスデ、ムカデ、ゲジゲジの違い
ヤスデ | ムカデ | ゲジゲジ | |
体長 | 10~25mm | 60~200mm | 40mm |
脚 | 1つの体節から2対の脚、ムカデ・ゲジゲジより脚の数が多い | 1つの体節から1対の脚 | 1つの体節から1対の脚、ムカデ・ヤスデより脚が長い |
生息場所 | 落ち葉や倒木・石の下、床下など | 野外の草むら、落ち葉の下、石垣の間、床下など | 落ち葉や石の下、床下など |
動くスピード | ゆっくり | 素早い | 非常に素早い |
人への影響 | 刺激臭のある分泌物を出す。分泌物に触れるとかぶれる。 | 咬まれると強い毒により腫れや痛みが起こる | 人に咬みつく危険性はなし。ゴキブリを食べる益虫。 |
寿命 | 4~5年 | 6~10年 | 5~6年 |
ヤスデの特徴と見分け方
ヤスデを一言で表すなら「長いダンゴムシ」とでも言えるでしょう。触れると丸まる習性も、ダンゴムシを思い出させます。
外見上の特徴として、特に後半の体節には各節に2本以上の脚が備わっている点が挙げられます。ムカデと比べると、動きはかなり鈍く、攻撃性も見られません。
体長は10~25mmとかなり小ぶりで、ムカデに比べるとその違いは一目瞭然です。また、毒は持っていないものの、危険を感じると刺激臭のある体液を分泌します。
また、梅雨明けの5月末から7月初旬にかけて多く見られる季節生物であり、特に湿気の多い環境を好みます。森林の落ち葉や朽ちた木、倒木、石の下といった場所によく生息しています。寿命は4〜5年です。
自分でできるヤスデ駆除方法3選
自分でできるヤスデ駆除方法として、以下の3つが挙げられるでしょう。
殺虫剤などの駆除剤を使う
生活の中で虫退治は避けて通れない問題ですが、ホームセンターで購入できる駆除剤はそんな悩みを解決する頼もしい味方です。特に効果の高い製品が多く揃っています。
以下に、その中でも特におすすめの5つのアイテムを紹介しましょう。
ムカデコロリ 駆除エサ剤|アース製薬
ヤスデを含めムカデ、ゲジゲジなどが駆除剤内のエサを摂取すると死亡する仕組みになっています。
この駆除剤は屋内・屋外兼用ですが、ペットを飼っている家庭では、設置場所に特に注意を払いましょう。屋外に設置するだけで屋内への侵入を防ぎ、強力な効果を発揮します。
ムカデコロリ秒殺ジェット|アース製薬
害虫にマイナス85度のスプレーを直接噴霧すると、たった0.8秒でその動きを止めることができます。この速やかな効力により、害虫を確実に退治可能です。
また、出没しやすい通り道にスプレーしておくことで、害虫の侵入を未然に防ぐ効果も期待できます。
虫コロリアース パウダースプレー|アース製薬
ヤスデの這い上がりを阻止するための屋外用パウダースプレーです。このスプレーは撥水性パウダーを含んでいるため、約1か月間効果が持続します。
殺虫だけでなく、侵入防止効果も大きいです。壁・窓枠の周り・ベランダ・石垣の隙間など、細かい場所にも適用できます。
ハイターを使う
ハイターの強力な洗浄力と酸化力は、ヤスデなどの害虫駆除に効果的です。
ハイターの酸化力はヤスデの外骨格だけでなく、その内部の組織にも深く影響を与え、即効で死滅させます。
さらに、床や壁に散布することで、ヤスデの家屋内への侵入経路を遮断します。
熱湯をかける
ヤスデの大量発生時には、よく熱湯を使って対処する方法が取られることが多いです。
しかし、この方法には大きなリスクが伴うため注意しなければなりません。
ヤスデに熱湯をかけると、シアン化合物を含む有害ガスが発生し、このガスを大量に吸い込むと、健康に悪影響を及ぼす可能性があるのです。頭痛や吐き気、さらには下痢を引き起こします。
ヤスデの対策方法3選
ヤスデの出現を防ぐを3つの対策方法を紹介します。
ヤスデの嫌いなハーブを家の中においておく
害虫を寄せ付けないために、ハーブの香りを室内に漂わせるという方法があります。
特にキッチンやダイニング、小さな子供がいるご家庭では、化学的な殺虫剤の使用を避けたい場合におすすめです。例えば、ヤスデなどに対してはシトロネラやラベンダーの香りが効果的です。これらのハーブは、ナチュラルな方法で害虫を遠ざける選択肢となります。
石灰を撒く
住居周辺や庭に消石灰を撒くと、ヤスデの侵入を防ぐ効果があります。ただし、雨が降ると石灰が流れてしまうため、天気を確認してから撒くか、雨後には再度撒きなおす必要があります。
消石灰はホームセンターなどで手軽に購入できる駆除剤です。
ヤスデの餌となる落ち葉や枯れ葉を取り除く
家の周りに散らばる落ち葉や刈り取った草が腐敗すると、ヤスデの食料源となってしまいます。これらを放置せず、こまめに片付けることが大切です。
庭の水はけを改善しておくことで、ヤスデの出現を予防できます。地面に適切な排水路を設けることや、砂利や舗装材を利用して土壌の排水性を高めることがおすすめです。
ヤスデ駆除のおすすめ業者3選
料金 | 標準料金 27,500円~ | 現地調査後見積り | 記載なし |
対応エリア | 全国 | 東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県・栃木県・群馬県 | 北海道・東北・北陸・関東・東海・関西・中国・四国・九州・沖縄 |
特徴 | ・人にも環境にも安全な方法で、快適な生活空間を守る
・「侵入予防サービス」を提供 |
・現地調査0円
・再発保証5年 ・施工1年後の無料点検付き ・30分以内駆けつけ |
・現地調査・見積り無料
・安心の料金設定 ・お子様やペットにも安心の駆除方法 ・24時間365日受付対応 |
受付時間 | フリーダイヤル8時~22時 | 24時間/365日 | 24時間 |
受付方法 | フリーダイヤル・メール | インターネットからの申し込み・電話 | 電話・問い合わせフォーム |
ヤスデ駆除の料金相場は、庭や屋外エリアの駆除を依頼する際の一般的な相場は、1平方メートルあたり1,000円ほどです。ただし、通常は少なくとも10平方メートル以上の広さで施工を行うことが多いため、最低でも10,000円程度の費用を見込んでおく必要があります。
一方、家全体の駆除を行う場合には、費用はやや高額になり、だいたい10万から15万円ほどが相場となります。
ダスキン
料金 | 標準料金 27,500円~ |
対応エリア | 全国 |
特徴 | ・人にも環境にも安全な方法で、快適な生活空間を守る
・「侵入予防サービス」を提供 |
受付時間 | フリーダイヤル8時~22時・年中無休 |
受付方法 | フリーダイヤル・メール |
特に、予防管理に重点を置き、人にも環境にも安全な方法で、快適な生活空間を守っている点が大きな特徴です。
持続的な害虫対策の一つが、「侵入予防サービス」です。
このサービスでは、害虫の生態や活動サイクルに従い、1年間を通じて6つの異なる時期に分割し、それぞれの時期に最も効果的な対策を実施します。
さらに、ただ単に害虫を駆除するだけでなく、環境に配慮し薬剤を使用せずに可能な限り地球にやさしい手法を推進中です。
街角害虫駆除相談所
料金 | 現地調査後見積り |
対応エリア | 東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県・栃木県・群馬県 |
特徴 |
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受付時間 | 24時間/365日 |
受付方法 | インターネットからの申し込み・電話 |
街角害虫駆除相談所は、24時間365日受付している害獣・害虫駆除業者です。無料の現場調査では被害状況を写真付きで説明のうえ、最適な駆除プランを提案してくれます。
駆除後の再発防止に力を入れており、 独自のアフターサービスとして、施工1年後に無料で現地点検をしてもらえる ほか、最長5年の再発防止保証付きで安心感があります。
料金面の特徴は「他社に徹底対抗」を掲げ、 他社の見積もり提示で最安値保証 を受けられる点です。さらに、リフォーム会社が母体のため、建物に被害があった場合にも修復の相談ができます。
関東エリアを中心にカバーしており、連絡から 最短即日30分 で到着というスピーディーな対応も強みです。
害虫駆除110番
料金 | 記載なし |
対応エリア | 北海道・東北・北陸・関東・東海・関西・中国・四国・九州・沖縄 |
特徴 |
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受付時間 | 24時間 |
受付方法 | 電話・問い合わせフォーム |
害虫駆除110番の名の通り、ヤスデも含め、さまざまな害虫駆除一筋の会社です。
お問合せ累計件数は210万件以上、携帯電話・PHSから通話料無料、全国対応です。
無料診断は最短で30分、ヤスデの駆除作業を消毒・消臭まで徹底的にサポートします。
戸建・アパート・マンション・工場・飲食店など建物規模の大小に関わらず、丁寧に施工します。
ヤスデ駆除のQ&A
以下で、ヤスデ駆除のQ&Aについて紹介しましょう。
ヤスデの種類
日本で目にすることが多いヤスデは、主に以下の4種類です。
ヤケヤスデ
体長は約20mmで、体の各節には淡黄色や白色の脚が2本ずつ付いています。主な食べ物は腐葉土や落ち葉で、梅雨や夏の湿度の高い時期に大量発生しやすいため注意が必要です。
キシャヤスデ
キシャヤスデは、体長35mm程で、ヤスデの中でも大きな種に属します。その体色は興味深く、初めは薄いオレンジ色や肌色、乳白色といった明るい色合いですが、時が経つにつれて焦茶色や黒に変化していきます。
オスとメスで脚の数にも違いが見られ、オスは30対、メスは31対を持っています。
ウスアカフサヤスデ
白くてふさふさした毛で全身が覆われているのが特徴で、特にお尻の部分にある白い毛束が目を引きます。体長は40〜50mm程で、主に小さな動物の死骸などを食べます。
ヤンバルトサカヤスデ
体長が25~30mmと大きめで、褐色の体に淡褐色と濃褐色の縞模様が特徴です。ヤンバルトサカヤスデは人間や農作物に直接的な害を与えることはありませんが、大量に発生すると不快感を伴います。
ヤスデはなぜ家の中に出る?
なぜヤスデは家の中に出るのでしょうか?
ここでは、その理由を以下の4つに分けて探ってみましょう。
湿気が多い
ヤスデは、湿り気のある場所を好む習性があります。このため、湿度の高い場所に自然と集まりやすいのです。
家の中でも特に注意すべきエリアは、脱衣所や浴室などの湿気がこもりやすい場所です。
長雨(梅雨、秋雨)
ヤスデは通常、湿り気の多い土壌に生息していますが、実際には水を非常に嫌います。長期間の雨が続くと、土壌が水浸しになり、ヤスデは溺れる危険に直面します。そのため彼らは土壌を離れて地表に出ざるを得なくなるのです。
家に隙間がある
家に小さな隙間があると、それがヤスデの侵入経路となります。例えば、玄関や窓枠、サッシなどにある微細な隙間が彼らの入口になります。
思いもよらない場所に小さな隙間があり、そこからヤスデが入り込んでくることがあるのです。
ヤスデの住処の環境変化
庭や駐車場のリフォーム工事を行うと、それまでヤスデが生活していた場所が変わり、生息地を失った彼らが地表に出てくることがあります。その結果、彼らが住居内に侵入するリスクが高まるのです。
ヤスデの卵や幼虫は?
ヤスデの産卵時期は8月から9月にかけてです。一度の産卵で、一匹のヤスデが残す卵の数は大体150から300個程で、やがて孵化し、幼虫は土の中で大きく成長します。
幼虫期のヤスデは土の中の腐植物質を主食としており、成長の過程で何度も脱皮を繰り返します。成虫となり地上に出ると、落ち葉や枯れ葉を大量に摂取します。幼虫と成虫のいずれも、主に朽ちた植物や枯れた植物を食べる点は共通しています。
ヤスデ駆除のまとめ
日本国内には多種類のヤスデが生息し、その中には近年確認されている外来種も含まれます。どのヤスデも大量発生することで、人々に嫌悪感を与えているのが現状です。
また、一度屋内に侵入されると、駆除は非常に手間がかかり、日常生活に支障をきたします。
もし色々手を施しても効果が表れない場合は、専門家に相談することをおすすめします。プロの手による適切な対応で、安心して生活を取り戻しましょう。